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本屋でこのマンガ本を立ち読みして、はまってしまいました。
他のブログでも賞賛されていました。
内容は倫理の高校教師の話です。
実は私は高校で倫理の授業を受けていません。
なので逆に高校で倫理の授業があるのならどんな感じなのか興味があります。
主人公は倫理の先生の高柳先生なのですが、最初のつかみからすごいです。
「倫理は、学ばなくても将来困ることはほぼない学問です。
地理や歴史の様に生活する上で触れることは多くないし、数学の様な汎用性も、英語の様な実用性もありません。
この授業で得た知識が役に立つ仕事は、ほぼない。
この知識がよく役に立つ場面があるとすれば、死が近づいた時とか。
倫理は主に自分がひとりぼっちの時に使う。
信じられるものがなくなった時、死が目前に迫った時、人は宗教による救いを求める。”宗教とは何か”
人間関係が上手くいかない。
他人を羨んで妬んで上手く生きることができない。”よりよい生き方を考える”
悩みが絶えず苦しい…。憂鬱…。私は何のために生きている?
昔の哲学者たちは生涯をかけ悩み続けた。”幸せとは何か”
「男はこうあるべき」とか「女はこうしなきゃダメ」とか…。
そんな事誰が決めた?”ジェンダーについて”
「死にたい…。」”いのちとは何か”」
ここは今から倫理です 1巻引用
たしかに、すぐ仕事では役に立ちません。
しかし生きていく上で考えなければいけないことです。
これが前の記事でも紹介させていただいた美学哲学に通じるのかもしれません。
この本の三巻では資本主義と社会主義の説明がなされていました。
投資をしていると配当金や株主優待がもらえます。
しかし、このお金はその会社の誰かが働いて稼いだものです。
それを株主だからという理由で利益の一部がもらえます。
マルクスはこれを搾取といったのかもしれません。
マンガの中ではあまりここら辺のことは深入りせず、
どうすればより多くの幸福が手に入るのか考えましょう。
それが倫理です。
ここは今から倫理です。三巻より引用
とまとめられています。
もちろん資本主義と倫理を両立させるという試みはいろいろあって、
鎌倉投信というのも一つの考え方なのかもしれません。
この高柳先生は正解をもっているわけではなく、彼自身も間違えながら試行錯誤しているのが、とても共感できます。
まだ三巻しかでていないのが残念です。
もっと読みたいと思っています。
久しぶりのあたり本なのでお勧めです。