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「男はつらいよ」がわからない

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最近男はつらいよの最初の映画を見る機会がありました。

私の感想はこの記事で紹介されているエントリーと同じものでした。

何か面白いのかわからないのです。

 

寅さんは今の基準でみたらモラハラの毒兄ではないでしょうか。

見る前は、私は勝手に寅さんは立派な大人で

旅してまわって困っている人を助けるみたいなイメージがありました。

 

しかしみてみるとめちゃくちゃだし、

自分に嫌なことがあると逆切れまたは勝手に旅にでる。

 

寅さんは思っていたよりもダメな大人です。

この記事にあるように当時の人は寅さんをみてガス抜きだったのでしょうか。

 

とりあえず2020年の私からみて気になることは2点ほどあります。

 

・学歴の重み

何回も人を大卒かどうかが問われる場面がでてきます。

例えば寅さんが妹のさくらの勤め先に訪ねてきます。

その時寅さんは

「男はみんな大卒か?」

と聞きます。

当時の大学進学率は男性でも2割程度だったので大卒というのはみんなの憧れだったのでしょう。

日本に放送大学ができるのが1983年。

1969年だとまだ夜間の2部が主流だったのかもしれません。

 

・尽くす女のさくら

さくらは自分の縁談を兄にぶち壊されたのにもかかわらず、

寅さんに変わらずに接します。

それが私には不思議なのです。

絶交してもおかしくないと思います。

時代なのか家族だから例えダメな家族でも面倒みるという感じなんですかね。

 

当時の社会の価値観を知るという意味では貴重な

史料的な価値しか私には見出せません。

 

私の仮説ですが、たぶん当時としても寅さんみたいな人は珍しく

もう懐かしい存在になっていたのではないでしょうか。

公開当時もたぶん、ああこういう人いたよね~。懐かしい。

みたいな感じだったのではないかという気がします。

 

今から約50年前、社会はすごく変わったという気がします。

その時代を生きているとその変化がわからないのですが、

後から見返すとすごい変化です。